
外務省は、平成19年以降、平和構築分野の人材育成事業を実施してきました。この事業は、麻生外務大臣(当時)の政策演説「平和構築者の『寺子屋』を作ります」を受けて開始されたもので、平和構築の現場で活躍できる日本やアジア、中東、アフリカ諸国の文民専門家の育成を目的として実施してきました。事業の修了生は、世界各地の平和構築の現場で、国際機関やNGO、政府機関等の一員として活躍しています。過去の実績を踏まえて、人材の発掘・育成・キャリア構築を包括的に実施するため事業内容を刷新・拡大し、平成27年度から、「平和構築・開発におけるグローバル人材育成事業」を開始しました。
広島大学は、令和6年度から外務省より「平和構築・開発におけるグローバル人材育成事業」の委託を受け、国連訓練調査研究所(ユニタール)と国連ボランティア計画(UNV)と連携しながら、本事業を実施することになりました。今年度も引き続き、平和構築・開発分野で今後キャリアを形成していく意志を持つ方を対象とする「プライマリー・コース」(約4週間の国内研修と約1年間の海外派遣)及び平和構築・開発に関連する分野で7年以上の実務経験を有する方を対象に、同分野でのさらなるキャリア・アップを支援する「ミッドキャリア・コース」(約1週間)、日本人のジュニア・プロフェッショナル・オフィサー(JPO)候補者を対象とした「JPO赴任前研修」(4日間)を実施します。さらに、本事業の参加者を中心に、平和構築・開発分野に関わる国際機関等への就職、もしくは同分野でさらなるキャリア・アップを目指す方を対象として、ポスト獲得を支援する「キャリア構築支援」を実施します。