飢餓のない世界を実現するために:境達樹さん

  • 境達樹さんは、日本出身の食料安全保障分野の専門家です。現在は、世界食糧計画(WFP)トーゴ事務所で、農業支援や学校給食に関するプログラムに携わっています。
  • 外務省委託(2024年度)平和構築・開発におけるグローバル人材育成事業「プライマリー・コース」に参加しました。
  • 本プログラムは、広島大学が国連ボランティア計画(UNV)および国連訓練調査研究所(ユニタール)と連携して実施しています。
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2026年6月2日、広島 – 境達樹さんは、日本出身の食料安全保障分野の専門家です。現在は、世界食糧計画(WFP)トーゴ事務所で農業支援や学校給食に関するプログラムに携わっています。

食料安全保障に貢献したいという彼の思いは、幼いころに見た映画にさかのぼります。子どもたちが飢えによって命を落とす場面が描かれており、食に恵まれた人と飢えに苦しむ人との間の大きな不平等に対する疑問を彼の中に芽生えさせました。在カメルーン日本国大使館での開発途上国への食料援助に関わる業務や、国際協力機構(JICA)タンザニア事務所での農業開発に関する経験を経て、さらに視野を広げたいという強い思いを持っていました。

そこで、達樹さんは外務省委託(2024年度)平和構築・開発におけるグローバル人材育成事業「プライマリー・コース」に参加しました。このコースは事前のオンライン学習と広島・東京での対面で行われました。本事業は、外務省の委託を受け、広島大学が国連ボランティア計画(UNV)および国連訓練調査研究所(ユニタール)と連携して実施しています。

4週間にわたる対面研修の日々は刺激的なもので、多様なバックグラウンドを持つ参加者とともに、幅広いテーマについて毎日議論を交わし、互いに多くのことを学び合いました。

「それぞれの国に戻った後も、仲間とのつながりは続いていくと確信しています。…この仲間との関係は、私にとってかけがえのないものです。」

境達樹   

プライマリー・コース修了生

達樹さんが特に感銘を受けたのは、キャリア形成に関するセッションでした。競争が非常に激しい国連という環境で活躍するための実践的な知識やヒントを得ることができました。また、望ましい成果を明確にし、そこから逆算して考えるアプローチや、それを実現するためのSMART(具体的、測定可能、達成可能、関連性があり、期限が明確な)目標設定の考え方も非常に参考になったと感じており、今後はこれらの学びを日々の業務に活かしていきたいと考えています。

達樹さんは、飢餓との闘いに、引き続き力を注いでいます。現在はWFPトーゴ事務所で小規模農家と学校給食を結びつける地産地消型学校給食プログラムに携わっており、アフリカの人々にとって、食料安全保障の改善につながるよう、努力を続けていく決意を新たにしています。

「飢餓のない世界の実現に貢献したいと思っています。…今後の仕事でも、ここで学んだことを活かしていきます。そして、地域レベルのプロジェクトに携わり続けていきたいと考えています。」

境達樹   

プライマリー・コース修了生

外務省「平和構築・開発におけるグローバル人材育成事業」について

麻生太郎外務大臣(当時)の政策演説「平和構築者の『寺子屋』を作ります」を受け、2007年から外務省が平和構築分野の人材育成事業を実施してきました。2015年度からは、国際機関での人材の発掘・育成・キャリア構築を包括的に実施するため事業内容を刷新・拡大し、「平和構築・開発におけるグローバル人材育成事業」を開始。2024年度から、広島大学が外務省より委託を受け、UNVおよび国連ユニタールとの協力のもと、事業の実施・運営を行っています。

広島大学について

広島大学は、人類史上初めて原子爆弾が投下された被爆地広島に1949年に創設された国立の総合研究大学です。広島大学は、国立大学としての使命を果たすため、活動の基本原則として広島大学憲章を次の通り定めています。それは、平和を希求する精神、新たなる知の創造、豊かな人間性を培う教育、地域社会・国際社会との共存、絶えざる自己変革という理念五原則の下、自由で平和な社会を実現し、人類の幸福に貢献することです。また、一人ひとりの人権と人格を尊重し、教育や研究を通じて、地域社会および国際社会に貢献するとともに、平和で持続的な発展を可能とする社会の実現に向けて、貧困や紛争、人権の抑圧、感染症、環境や資源・エネルギー問題など地球規模の課題に対する先端的な解決策を世界に先駆けて実践しています。

国連ボランティア計画について

世界中でボランティアリズムを通じて平和と開発に貢献する国連ボランティア計画(UNV)は、パートナーと連携し、資格を持ち、高い意欲と十分な支援を受けた国連ボランティアをさまざまな国連機関に派遣しています。その中でもプライマリー・コースでは日本人研修員を国連ボランティアとして海外派遣する業務を実施しています。

国連ユニタールについて

国連訓練調査研修所(ユニタール)は、1965年に設立された研修事業に特化した国連の専門機関です。質の高い研修と研究、革新的な学習ソリューションを通じて、人々の知識とスキルの向上を図ることを使命としています。国連ユニタールは、戦略的パートナーシップとグローバルな学習プラットフォームを通じて、個人の能力開発と、特に脆弱な状況下にある機関・組織の能力強化に取り組み、「持続可能な開発のための2030アジェンダ」および「未来のための協定(Pact for the Future)」の実現を推進しています。詳しくは国連訓練調査研究所(ユニタール)広島事務所をご覧ください。

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